ボール盤
ボール盤の使い方
@:欲しい穴径の中心にケガキを入れ、ポンチ打ちをしておく。
A:加工物が小さいときは予めバイス(万力)(※1)を用いて固定しておく。
B:ボール盤にセンタ穴ドリルを装着し、ドリルの先端が穴径の中心にくるように心合わせをする。
また、主軸の高さも決定させる。
加工物が大きいときはジャッキやVブロック等で締めつけを行う。
C:作業中に加工物が動かないようにしっかりと押さえる。
そのとき、固定された杭を利用すると良い。
D:ドリルを回転させて少しだけ削り、穴の中心とケガキ線の中心が一致するようにする。(このことをもみつけという。)
E:もみつけ後、数ミリ削り、センタ穴ドリルをツイストドリル(一般的に用いられるドリルのこと)に付け替える。
そのとき、目標の穴径が小さいときはその径のドリルを、目標の穴径が大きいときにはその径より少し小さめのドリルを装着する。
F:ドリルを空転させ、ドリルが振れているかどうかを確認する。
振れがなくなったら、心合わせをして穴あけする。
G:目標の径が大きいときは、ここでそのドリルに交換し、同様に行う。
H:加工が終わったら加工物を取り外し、バリ取りを行う。加工を行うと、バリ(またはカエリ)が出てとても邪魔である。ボール盤であけた穴は平面の内側にバリが出るので取り去るのが面倒である。そのため、ヤスリでなく、ドリルを用いることが多い。やり方は、穴径より大きいドリルを手で持ち旋回させながらバリを取る。このとき、ドリルと穴の軸心を一致させるようにして旋回する。
I:使い終わったらボール盤の回りをきれいにする。
※1 バイス(万力)とは下の写真のようなものを指す。
※2 タップ立てを行うときは、Eのツイストドリルを目標の穴の80%〜90%の穴径のものを採用する。
下穴をあけたら、ボール盤の主軸に目標の径のタップをセットし、タップ軸を穴軸心と一致させ、押しながらタップハンドルを2山程度回してめねじを切る。
残りは手回しでねじを切る。
なお、さら小ねじを入れる場合、工作物より心もち沈めるように穴あけをする。(これをさらもみという)
※3 ドリル作業で穴を貫通させる時には、抜けぎわに注意が必要である。注意を怠ると、ドリルを折ってしまう,加工物が欠けてしまう、テーブルや取付具にキズがつくなどの原因になる。
※4 ドリルの交換はスイッチをOFFにしたあと、必ず回転が完全に停止するまで待つこと。これはボール盤だけに限らず、旋盤やフライス盤などでもこれを行うこと。
実際の作業風景