SEMの操作方法マニュアル

SEMの使い方

1. SEMの横にあるパソコンを起動する

2. SEMの裏にある水道管(緑の栓)を開ける.これは起動中,SEMを冷却するためのものであるので誤って閉じないように注意する.

3. SEMの裏側にある.右側のブレーカーをONにする(OFF:緑・ON:赤).水道管を開かずに起動すると故障の原因となるため,手順3は必ず手順2の後に行う.ブレーカースイッチのフタを水道管開け閉めの印としておくと管の閉め忘れを防止できる.

4. ディスプレイ裏右側のアダプタを100Vコンセントに差し込む.これによりディスプレイは緑色の画面で起動する.

5. パソコンにログインする.パスワードは パソコンの傍に貼り付けてある.

スタートアップ時にSEMディスプレイ画像をスキャンして出力するソフトが起動される.

6. SEMの左側のボタンがSTOPになっているか確認.

7. SEM本体のブレーカー(左下)をOFFからONに上げる.

8. Warm upのランプが消えるまで待つ.

Warm up点灯中はSEM本体が観察を行えるように暖気している状態なので,気温が低いときは長時間(30~120分)かかる場合がある.事前に手順17の操作をしておくと観察を効率よく行うことができる.

※蒸着が必要な試料を観察する場合,下記の蒸着作業をこの間に済ませておくとよい.蒸着には試料によるが20分程度かかる.

9. STOPからAIRに切り替える.

10. 試料室を開け試料を入れる.このとき試料室のフタは両手で支えるようにして開閉するようにする.

11. 試料室のフタを押さえながらDVAGボタンを押す.

12. ランプ全てが緑になるまで待つ

13. READYの点滅がなくなり,点灯するまで待つ.

14. SEM操作パネルのACC VOLTAGEON/OFFを押す.なお,操作パネルの写真を下部に示す.なお以下の手順では1521ではこの操作パネルのボタンを使用する.

15. UP/DOWNで電圧を調整.15~20kVに設定すると観察しやすい.

16. IMAGE TONEABC を押し,画像のコントラストを自動調整する.これは測定時の電圧を変えるごとに押す.

17. 試料の観察位置を変える場合は,下部の図に示す試料室のフタにある各種つまみ(縦・横移動,回転)を操作する.

18. FOCUSAUTOになっていることを確認し,UPもしくはDOWNボタンを押し,焦点を自動調整する.

19. STIGMATORAUTOを押し,電子ビームが斜めに試料に照射されることにより生じる誤差の自動補正を行う.

20. MAGNIFICATIONUPDOWN ボタンで倍率を変えることができる.測定時には変えるごとに手順17のように焦点を合わせる.

21. SCANNING SPEEDで電子線の走査速度を変えられる.ディスプレイへの投影速度が遅いものほど鮮明な画像が得られる.

22. 操作パネル右上のPHOTOで写真を撮る.これによる画像が一番きれいなので,SCANNING SPEEDにはそこまでこだわる必要はない.これによってパソコンに画像が出力される.

23. パソコンディスプレイ上の画像スキャンソフトのカメラマークを押す.別窓で出てきた画像をダブルクリックで開き,右クリックしてSAVEする.出力方式は jpeg 24bit.パソコン内やUSBメモリに保存.パソコンはかなり古く,ネットワークにも接続されていないので,編集する場合はUSBメモリに保存してほかのパソコンで操作するとよい.

24. ディスプレイをFREEZから元に戻したいときはSEMに接続されているキーボードのF1を押す.さらに観察位置や倍率を変更するときはここで手順17以降を行う.また,より焦点のあった画像を得たいときはマニュアル操作で焦点を調節する.この場合は操作パネルのFOCUSMANUALを押し,UP/DOWNで大まかに変更して,つまみで詳細部を合わせる.

25. 手順15とは逆に電圧を最低までダウンさせる.(1kV

26. 操作パネルのACC VOLTAGEON/OFFを押す.

27. SEM左側のボタンSTOPを押す.ここで手順9の作業に戻ることで試料を変更する.

28. SEM本体のブレーカーをOFFにする.

29. 冷却のために20分間おいてから水道管の蛇口を閉める.

30. 壁のブレーカーをOFFにして,フタを閉めてからディスプレイ裏のコンセントを抜き,ディスプレイの電源が消えたことを確認する.

31. パソコンの画像データがUSBメモリに保存されたかを確認し,パソコンの電源を切りUSBメモリを抜く.

 

研究室の走査型電子顕微鏡を使いたいときに使ってください!

 SEM操作パネル

試料室