ロボットハンドにおいて表面の摩擦(滑りにくさ)は把持の可否や安定性に大きな影響を及ぼす.物体を落とさずに持ち上げるには,摩擦が大きく滑りにくい表面が必要である.しかし日常生活においては,常に滑りにくい表面が求められるとは限らない.狭い隙間に指を入れる,物体に触れながら把持位置を調整する,などは日常生活で想定しうる動作であり,こういった滑りやすい表面が必要となる場面は多々ある.そこで本研究グループでは,表面の摩擦を能動的に制御できるロボット指の開発を行った.乾いていても濡れていても高い摩擦を提供するテクスチャに潤滑機構を付け加えることで,摩擦のコントロールを行うロボット指構造を提案した.ロボットハンドの指先を動作させることなく,物体を放すことができることを解明した.また,物体が乾いた状態であっても水で濡れている状態であっても有効であることを立証している.詳細は下記を参考にされたい.
techxplore や 金沢大学広報も参考にされたい.
Kaori Mizushima, Yosuke Suzuki, Tokuo Tsuji, and Tetsuyou Watanabe, Deformable fingertip with a friction reduction system based on lubricating effect for smooth operation under both dry and wet conditions, Advanced Robotics, Vol.33, No.10, pp.508-519, 2019. doi:10.1080/01691864.2019.1608299
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Kaori Mizushima, Toshihiro Nishimura, Yosuke Suzuki, Tokuo Tsuji, Tetsuyou Watanabe, Surface Texture of Deformable Robotic Fingertips for a Stable Grasp under both Dry and Wet Conditions, IEEE Robotics and Automation Letters, Vol.2, No.4, pp.2048-2055, 2017. (This paper is presented in IROS (IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems) 2017) doi:10.1109/LRA.2017.2717082
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